2017年末、仮想通貨市場は空前の盛り上がりを見せ、多くの人々が「億り人」を夢見てビットコイン(BTC)やXEM(NEM)に投資しました。しかし、その熱狂の裏には想像を超える暴落と流出事件が待ち受けていました。
📉2018年1月:ビットコイン大暴落の幕開け
- 高値:約199万円(1月7日) → 安値:約110万円(1月31日)
- わずか数週間で約45%の急落
主な要因は以下の通り:
- 韓国や欧州の仮想通貨規制強化
- テザー(USDT)による価格操作疑惑
- ビットコイン先物取引開始による売り圧力増加
- ロスカットの連鎖反応
📺「出川組」の誕生──CMと暴落のタイミング
仮想通貨取引所「コインチェック」が出川哲朗さんを起用したテレビCMを放映したことで、仮想通貨はさらに注目を浴びました。
「兄さんは知らないんだ」
この印象的なフレーズの直後、BTCは急落。「高値掴み」した初心者投資家たちはネット上で「出川組」と呼ばれ、痛烈な皮肉とともに語られました。
🔓コインチェック580億円流出事件──XEMの運命を変えた日
2018年1月26日、コインチェックは約580億円相当のXEM(NEM)をハッキングによって流出させました。原因は:
- インターネット接続状態のホットウォレット管理
- マルチシグ(複数署名)非対応
- 社内PCのマルウェア感染による秘密鍵の窃取
この事件は、過去のMt.Goxを上回る衝撃となり、仮想通貨界に深い傷を残しました。
💥XEMの値崩れ──分数で見る“蒸発”ぶり
- 最高値:約210円(2018年) → 現在:約0.36円(2025年7月)
- 99.8%以上の下落=約1/583にまで価値が縮小
- 100万円分のXEM ⇒ 約1,700円に…
この暴落は、単なる値下がりではなく、実質的な無価値化とも言える惨状です。
🚀ビットコインは復活──2025年7月、史上最高値を更新!
暴落を乗り越えたBTCは、2025年7月に115,559ドル(約1,680万円)の史上最高値を記録。
理由としては:
- 米国ETF承認による資金流入
- 機関投資家の参入
- FRBの金融緩和傾向とインフレヘッジ需要
BTCは「デジタルゴールド」としての信頼性を獲得しつつあります。
🧠この事件から学べる投資の本質
- 話題性やCMだけで投資判断しない
- セキュリティ対策を重視した取引所選び
- コールドウォレットなど、安全な資産管理方法の検討
- 一過性の情報より、技術と信用で銘柄を選ぶことが重要
仮想通貨は夢のような利益を生む可能性を秘めていますが、同時に過去の教訓から目を背けてはいけません。
「出川組」事件やXEMの崩壊は、未来の投資判断に役立つリアルな教科書です。
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