
💡はじめに|ハッキングで暴落…でも結局は最高値?
2025年2月、暗号資産取引所Bybitで15億ドル相当のイーサリアム(ETH)が盗まれるという衝撃的な事件が発生しました。
この報道を受けて、ビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産は一時的に値下がり。しかしその約半年後の2025年7月、BTCは史上最高値を更新する展開に。
「ハッキング=暴落」というイメージがある一方で、暗号資産市場は何度もこうした事件を乗り越えてきました。
今回は、Bybit事件の概要と市場の反応、そして暗号資産の“回復力”について考察します。
🔓 Bybitで何が起きた?史上最大級のETH流出事件
2025年2月、Bybitのコールドウォレットから約401,000 ETH(約15億ドル相当)が不正に流出。
攻撃手法は、マルチシグ型ウォレットの署名プロセスを改ざんする高度なもの。
北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」が関与した可能性も報じられています。
Bybitは迅速に対応し、ユーザー資産の補償を発表。出金停止などの混乱は回避されましたが、業界全体に大きな衝撃を与えました。
📉 市場の反応|一時的な下落とその後の回復

事件直後、ETHは10%以上の下落を記録。BTCも連動して値を下げ、一時的に市場全体が冷え込みました。
しかし、数週間後にはBTCが史上最高値を更新。ETHも回復基調に入り、事件の影響は徐々に薄れていきました。
このような「ハッキング→下落→回復」の流れは、過去にも繰り返されてきたパターンです。
🔁 過去の事例|ハッキング事件は何度も起きている
- 2018年:Coincheckで約580億円相当のNEMが流出
- 2019年:Binanceで約40億円相当のBTCが盗まれる
- 2022年:FTXの破綻後に資産流出が発生
いずれも市場に大きな影響を与えましたが、長期的には価格が回復し、むしろその後に最高値を更新するケースも多く見られます。
🧠 筆者の視点|暗号資産は“忘却と更新”を繰り返す
今回のBybit事件も、「またか」と思ったのが正直な感想です。
暗号資産はこれまで何度も盗まれ、ハッキングされてきました。それでも市場は回復し、最高値を更新してきました。
もちろん、未来も同じように回復するとは限りません。
ただ、過去の傾向を見る限り、暗号資産市場には“試練を乗り越える力”があると感じています。
🔍 今後の課題|セキュリティと信頼の再構築
今回の事件では、コールドウォレットの安全神話が崩れました。
今後は、署名プロセスの多層防御や、分散型取引所(DEX)の活用など、セキュリティ強化が求められます。
ユーザー側も「資産の自己管理」や「リスク分散」の意識を高めることが重要です。
✅ まとめ|ハッキングは試練、でもそれだけでは終わらない
- Bybitで15億ドル相当のETHが流出する事件が発生
- 一時的に暗号資産は値下がりしたが、BTCはその後に最高値を更新
- 過去にも同様の事件が繰り返されてきたが、市場は回復してきた
- 今後も同じとは限らないが、暗号資産の“回復力”は注目に値する
ハッキング事件に一喜一憂せず、冷静に市場の本質を見極めることが、投資家にとっての強みになります。


