
💡はじめに|人気IPでも続かない?Web3ゲームの現実
2025年9月、NFTゲーム「キャプテン翼-RIVALS-」がサービス終了を発表しました。
Polygon/Oasysチェーンを活用し、人気サッカー漫画IPをベースに展開された本作は、Web3ゲームの代表格として注目されていました。
しかし、現実は厳しく、他にもDMMの「かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM」や「ラスメモ」など、NFTゲームの撤退が相次いでいます。
この記事では、複数の事例をもとに「なぜWeb3ゲームは定着しなかったのか?」を読み解きます。
⚽ キャプテン翼-RIVALS-とは?終了の背景
「キャプテン翼-RIVALS-」は、Polygon/Oasysチェーン上で展開されたNFTゲーム。
プレイヤーはNFT選手を育成・対戦し、Play to Earn要素も導入されていました。
2025年9月、公式Xにてサービス終了を発表。終了理由は明言されていませんが、ユーザー数の減少や経済設計の限界が背景と見られています。
🧨 DMM「かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM」も短命で終了
DMMが手がけた「かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM」は、2024年10月にリリースされたWeb3ゲーム。
しかし、わずか1ヶ月半でサービス終了を発表。原因は、DMM Cryptoの「Seamoon Protocol」プロジェクト中止によるもの。
全商品に対して返金対応を行い、Web3事業からの撤退を明確に示した事例となりました。
🧟 「ラスメモ」もWeb3機能停止──トークン崩壊が引き金
GameFi『Last Memories(ラスメモ)』は、2025年6月にWeb3機能の停止を発表。
GEEKトークンの価格崩壊と上場廃止が主因で、Play to Earn要素は完全撤退。NFTは継続利用可能ですが、Web3ゲームとしての機能は失われました。
運営は「経済設計の失敗」を公式に認めており、トークン依存型ゲームの限界が露呈した形です。
🏚️ NFTマーケットプレイスも次々閉鎖
NFTゲームだけでなく、マーケットプレイスも撤退が続いています。
- tofuNFT:2025年5月末でサービス終了
- ANA GranWhale、X2Y2、BybitのNFT事業も同時期に撤退
- NFT市場全体が縮小傾向にあり、取引高の激減が共通要因
📉 なぜWeb3ゲームは定着しなかったのか?
Web3ゲームが定着しなかった理由は、以下のような構造的課題にあります:
- トークン経済の持続性に限界(価格変動・発行量制御)
- ユーザー層の乖離(投資目的 vs ゲーム目的)
- 規制・取引所依存・流動性リスク
- コミュニティ運営コストと情報発信の難しさ
「稼げるゲーム」としての魅力はあっても、遊びとしての完成度が追いつかなかったのが実情です。
🧠 筆者の視点|“技術”より“体験”が求められていた
筆者は、Web3ゲームの失敗は「技術の限界」ではなく「体験設計の不在」にあると考えています。
NFTやトークンはあくまで手段であり、ゲームとしての面白さや継続性がなければ、ユーザーは離れていきます。
「稼げる」より「遊べる」が求められる市場に変化している今、Web3ゲームは再定義のタイミングにあるのかもしれません。
✅ まとめ|Web3ゲームは終わったのか?それとも変わる時期か
- 「キャプテン翼-RIVALS-」をはじめ、NFTゲームの撤退が相次いでいる
- トークン経済の限界やユーザー体験の不足が共通課題
- 技術的な可能性は残るが、再構築が不可欠
- Web3ゲームは“終わった”のではなく、“変わる”タイミングにある
流行に乗るだけでなく、構造を理解することが、次のチャンスを見極める鍵になります。